ピロリ菌 – 城戸クリニック

ピロリ菌感染症

Helicobacter pylori

ピロリ菌とは？

ピロリ菌は、胃の粘膜に生息しているらせん形をした細菌です。
正式名はヘリコバクター・ピロリ。この菌は胃の幽門部から初めて見つかりました。
最も大きな特徴は、酸素の存在する大気中では発育せず、酸素にさらされると徐々に死滅します。
乾燥にも弱く、グラム陰性桿菌に分類されます

ピロリ菌の診断方法

ピロリ菌の診断には、通常は胃カメラが必要です。胃カメラを使用して胃の細胞を採取し、迅速ウレアーゼ試験などで診断することが一般的です。特定の胃薬や抗生剤を服用中の場合は、血液の抗体検査で診断します。過去1年以内に胃カメラを受けたことがある場合は、再度の胃カメラは不要かもしれません。詳細は医師と相談してください。

ピロリ菌は胃の病気に深く関わっています

ピロリ菌は胃の病気に
深く関わっています

慢性胃炎

ピロリ菌は、胃の粘膜に感染して炎症を引き起こします。慢性胃炎の主な原因の一つであり、胃の出口付近から胃中心部に広がる萎縮性胃炎をもたらします。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、ピロリ菌に感染している方が多くいます。、除菌療法でピロリ菌を退治すると、再発が抑制されることがわかっています。ピロリ菌感染と非ステロイド系抗炎症薬（NSAID）の内服が潰瘍の主な原因とされています

胃がん

ピロリ菌は、胃の粘膜に感染して炎症を引き起こします。胃がんの主な原因の一つであり、胃の粘膜がうすくやせて萎縮が進行し、胃がんを引き起こしやすい状態になります。感染者は胃がんのリスクが約5倍に高まります。

ピロリ菌の除菌治療について

ピロリ菌の除菌治療には、通常以下の3種類を併用します。

これらの薬を1週間服用することで、約8割の方は除菌に成功することが報告されています

除菌が成功した場合でも、胃の病気に罹る可能性がゼロではありませんので、引き続き医師の指示に従い、定期的な検査を受けて健康を管理しましょう。